今回の物件は施設に入った父の築38年の家を手入れ・片づけがしたいけど、遠方のため自身ではできないので、ある程度きれいにして賃貸に出したいというご相談でした。現地を確認してみるとまるで昨日まで住んでいたかのよう。生活感がそのまま残っている物件でした。ご高齢のお父様が最後は一人で住んでいたようです。昔ながらのタンスや家具、布団が押し入れにそのままの状態で、残置物としては結構な量でした。特にこの物件は家の前の道路が狭く、トラックも入れなかったので、搬出に苦労しました。最近は人件費だけでなく、廃材や産廃の処分費も高騰しています。我々業者に依頼すると、事業用の産廃物としての処分となりますので、運搬費も加えると正直、結構なコストがかかります。コストを浮かしたい方は面倒でも自治体の回収日等に計画的に処分されることを推奨します。
とはいえ、遠方に住まれているこの方の場合は自分では対応できず、かといって色々な業者に発注するのも困難ということで、当店に残置物撤去からリフォームまで一括で依頼を頂きました。まずは全ての家具を搬出し、そこから畳や襖、床や壁のやり替えです。こちらのお宅ではトラック約5台分くらいの搬出物でした。搬出後は主に畳の部屋の洋室化、昔ながらの壁をクロスに貼り替えるという内容でした。今回の壁は聚楽の壁で、色褪せや剥がれた部分も多く、見栄えは良くありませんでしたが、全面をクロスで仕上げることでかなりきれいになりました。キッチンも昔ながらのキッチンでしたが、モノとしてはまだまだ使える状態でしたので、表面に白のシートを貼って印象を変え、床もクッションフロアを新たに引くことで見違えるようなリビングになりました。
この物件は大阪市内の駅近の戸建だったので駐車場はなくとも、賃貸としては需要のある物件です。リフォーム完成した際にオーナーさんと近所の賃貸会社さんも見に来られてましたが、これならすぐに借り手もつくし、家賃も結構取れると喜んでいました。昨今日本では空き家問題が騒がれていますが、少し手入れをすれば、日本の家は長年に渡り十分使えます。マンションだとどうしても近隣への騒音やペット飼育の問題等ありますので、こういった駅からもそう遠くない戸建は特にファミリー層に強い需要があります。駐車場があるとベストですが、なくても最近は車を持たず必要に応じてカーシェアを利用する人も増えていますし、近隣に月極駐車場があれば需要への大きな支障はありません。もし、「古い物件を持っているが放置している」、「祖父母の家が空き家になってどうすればいいか悩んでいる」などありましたら何なりとご相談ください。その物件にあったご提案をさせていただきます。